相続の基礎知識 - 遺産分割協議

 遺産分割協議とは、相続に関係する者全員が参加し、誰がどの財産を取得するかを具体的に決定するための協議の
ことです。

 この協議には、相続に関係するすべての者が参加しなければならず、一人でも欠けた協議は無効となります。

 このため、遺産分割協議を行う前には、被相続人の生まれてから死亡に至るまでの全ての戸籍を集め、相続人が
誰かを確定しておくことが必要になります。

 遺産分割協議は、遺言書のない場合に行われるのが普通ですが、遺言書があっても以下のような場合は、遺産分割
協議が必要になります。
   ● 割合による相続分の指定を行った場合。
   ● 遺言書にない遺産の分割を行う場合。

 また、遺産分割協議は相続人の全員により行われるのが普通ですが、以下のような場合は相続人以外の第三者も
遺産分割協議に参加することになります。
   ● 遺言により第三者に対する包括遺贈(割合を示す方法で行われた遺贈)が行われた場合。
   ● 相続人の一部が相続分を第三者に譲渡した場合。
   ● 被相続人の死亡から遺産分割協議の成立するまでの期間に、相続人の中に死亡者が発生した場合。

 特に、遺産分割協議の成立前に相続人中から死亡者が発生した場合、数次相続と呼ばれる複雑な手続きとなるため
遺産分割協議に参加すべき者が誰であるかを判断することは困難となりますので、専門家に相談されることをお勧め
いたします。

 尚、遺産分割協議には、すべての相続人等が参加することが必要ですが、すべての相続人等が一堂に会して協議を
行うことまでは必要とされておらず、結果として全相続人等の合意が得られればどのよな方法での協議でもOKです。


 ちなみに、遺産分割協議の結果を記した書類を遺産分割協議書といいます。
 通常は、すべての相続人等が署名と実印による押印を行い、印鑑証明を添付して完成となりますが、以下のような
場合には、別途の証明書を添付する必要があります。
   ● 相続分の譲渡が行われた場合               ---> 相続分譲渡証明書( 又は相続分譲渡契約書 )
   ● 相続分の超過により遺産分割協議に参加しない者がいる場合 ---> 相続分なきことの証明書

 最後に、遺産分割協議書は遺産分割協議に参加した者全員の人数分作成し、各人が1通ずつ保管するのが通例です。


  次は、「相続人の中に未成年者がいる場合」です。


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