相続の基礎知識 - 相続人の確定

 相続の際は、ほとんどの場合で相続人が誰かを確定しなければなりません。
 相続人の方々には、誰が相続人であるかは自明のことと思われますが、法務局や金融機関にとっては
その証明を受けなければ、申請者に正当な権利があるかを判断できませんので、遺言書の無い場合には
必須の調査と言えます。

 この相続人の確定は、相続人の戸籍を収集することで行います。

 戸籍は血縁や婚姻に関する公的な証明書ですので、これを収集することで被相続人の子供や配偶者がだれか
を確定できるのです。

 一般には、被相続人の最後の戸籍から、そのひとつ前の戸籍を割り出して取得し、更にその戸籍からもう一つ
前の戸籍を取得するという作業を繰り返して被相続人の出生時の戸籍までを取得します
 もちろん、過去の戸籍が先に入手されており、その戸籍から現在の戸籍に向かって取得していかなければな
らないことも多くあります。

 一見単純な作業の繰り返しですが、読み取るべき戸籍は一つとして同じものはなく、それぞれの戸籍に、それ
ぞれの情報が記載されており、時には専門家であっても次に取得すべき戸籍が何か迷うことがあります。

 特に、明治の頃の戸籍は、現在と異なり戸主制度の下での戸籍のため記載されている情報も複雑なため、次に
取得すべき戸籍の割り出しには苦労することが多々あります。

 また、時には取得すべき戸籍が存在しないことがあります。
 多くは戦争時の空襲等による焼失を原因としますが、そのような場合にはそれ以上戸籍が収集できないため、
相続人を確定することができなくなってしまいます。

 そのような場合は、戸籍が収集できないことについての証明と理由を付し、「他に相続人がいないことの証明
書(上申書)」を作成し名義変更を行う手続き先に提出することで、名義変更手続が行える場合があります。

 相続手続きを諦めてしまった方の中には、相続人確定の調査が行き詰ったことが理由である方も多いのでは
ないかと思いますが、そのような場合には、行政書士等の専門家にぜひ一度ご相談ください。


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