相続の基礎知識 - 遺言執行者とは

 遺言執行者とは、遺言書の内容を実現するために、遺言者の指定又は家庭裁判所により選任された
人のことです。

 遺言執行者は、遺産に対する管理と遺言の内容を実現するためのすべての権限を有しますので、遺言
執行者が選任されると、相続人は遺産を勝手に処分することができなくなります。

 ただし、遺言書中で相続人に対し「相続させる」とした財産の処分については、相続開始と同時に
その財産を相続した相続人に承継されるため、遺言執行者がこれを執行する余地はなく、相続人が
名義変更などの手続を行うことができます。

 遺言施行者に就任した場合、遺言施行者は
   ① 遺産目録の調製
   ② 相続人への遺産目録の交付
   ③ 遺産の収集・管理・処分等
   ④ 相続財産の交付
   ⑤ 受遺者への財産の交付
   ⑥ その他遺言書中で指定された事項
を行います。

 尚、遺言執行者が行える行為には以下の行為があります。
 ① 遺言執行者でなければ行えないもの。
    ● 遺言書による子供の認知
    ● 水泳相続人の排除 又は 排除の取消し
   … これらの行為は、相続人にとっては利益と反する行為のため、相続人が自ら行うことは
    適当でなく遺言執行者でなければ行えません。
     これらの行為が遺言書中にある場合、遺言執行者が指定されていなくても裁判所に遺言
    執行者の選任を申立てしなければなりません。

 ② 遺言施行者と相続人の両方が行えるもの
    ● 相続人でない者への遺贈
    ● 寄付行為(遺産による財団法人の設立のこと)
   … これらの行為は相続人でも行えますが、手続きが面倒であったり、利害関係の衝突により
    相続人の協力が得られない可能性があります。
     遺言をスムーズに実現するには、遺言施行者を指定しておく方が良いでしょう。


  次は、「相続人の確定」です。


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